薬剤師Norikoです。今回は患者さんによく聞かれる質問「パップとテープってどっちがいいの?」について、わかりやすくまとめてみたいと思います
参考になれば幸いです。
貼り薬=湿布という方が多いですよね。
パップもテープも違いはよくわからないけど
「白くて分厚いの」と言ったり、
「薄くて茶色いの」と言ったりもしますよね。
というわけで、患者さんは呼び方なんて気にしていないと思いますが、
それぞれの特徴についてまとめてみたいと思います。
パップ剤とテープ剤どっちがいいの?
パップ剤とはなんぞや?
パップの定義 日本薬学会薬学用語解説から引用
まあ、患者さんに説明するときは「白くて厚めの湿布」と言うとわかりやすいかなと思います
テープ剤とはなんぞや
ご存知の通り痛みや炎症を抑えるだけではなくて
様々な効能を持つテープ剤がありますね。プラスターと呼ばれることもあります。
よく曲げ伸ばしをする関節
パップ剤よりもテープ剤のほうが伸縮性もよく、
剥がれにくいという性質があります。
特に関節ではピタッとくっつくテープ剤の方が長時間効果を発揮できますね
かぶれやすい部分・皮膚が弱い人
テープ剤は剥がれにくい分
肌への負担がパップより多いと言われています。
パップ剤は水分を多く含むため保湿効果もあり、
剥がす時もテープより刺激が少ないので
肌が柔らかい場所やかぶれやすい方はパップがおすすめです。
急な炎症、腫れがある
急な炎症や、腫れがある場合は患部が熱を持っていることがあります。
パップ剤は水分を含むため気化熱で若干ですが冷却効果があります。
貼る時にひやっとしますよね。
ということは冬はつらいかも?
(ちなみに温感タイプは唐辛子成分のため、パップでも肌が弱い方にはお勧めできません)
腰や背中などの広い部分
腰や背中などは範囲が広いので、
出来るだけ肌に優しいものが適していると言われています。
また、テープ剤よりも貼り直しの失敗が少ないと言われています。
腰や背中は貼りにくいですもんね。
外から見えやすい部分
一般的にパップ剤は白。
テープ剤は肌色(茶色)が主流となっています。
そのためテープ剤の方が目立ちにくいことが多いため外から見える部分はテープ剤の方が好まれることがあります。
このように、見え方による選び方もありますね
※モーラスは光線過敏症に注意なので外からよく見える場所は注意ですね
使用回数で選ぶ
同じ製剤の場合でも、
パップ剤とテープ剤で用法が異なる場合があります。
その場合、忙しい方は貼り替えの少ない方を選ぶこともありますね。
モーラスがいい例になりますね
☑︎パップ:1日2回
(※XRは1日1回)
☑︎テープ:1日1回
というのが一番気にかけるところかなと思います。
あとは患者さんの好みで決まることもありますよね。
冷感と温感の使い分けは?
パップとテープの違いではないですが、
これもよく聞かれるので補足したいと思います。
単純にまとめると
急性症状➡︎冷感タイプ
慢性症状➡︎温感タイプ
その場合は冷やした方がいいため冷感タイプが良いとされています。
お風呂に入ると痛みが和らぐ腰痛などはこのタイプになります。
そのため、急性慢性にかかわらず、肌が弱い方は温感タイプはお勧めできません。
入浴の1時間前には剥がし、入浴後30分位してから貼付し直すのが良いとされています
温感点を刺激して、暖かく感じるというものになります。
よく聞かれるパップとテープ剤の使い分けついでに冷感と温感の使い分けについて
まとめてみました。参考になれば幸いです
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