魚の目・たこ・イボの治療薬のポイント

Noriko

今回は、魚の目・たこ・イボの治療薬
についてまとめてみようと思います。
というのも、間違った使い方をしている方が多く、

また、意外かもしれませんが、
調剤のみの薬剤師さんの方が
使い方を知らないということがあります。
調剤で取り扱う可能性があるのは

『スピール膏』になりますが
こちらは同じものが市販品としてもあります。

このお薬は、断然市販薬の方が使いやすいです。
ぜひチェックしてみてください。

 

 

  • 魚の目・たこ・イボの違い
  • 市販で対応できるタイプ
  • どんな剤形がある?
  • 絆創膏タイプの使い方
  • フリーサイズの使い方
  • ジェル・液体タイプの使い方
  • 飲み薬もあるよ
  • お薬以外のフットケア商品もあるよ!
  • イボの治療法

 

魚の目・たこ・イボの違い
魚の目
一番の特徴は芯があるということです。
魚の目は足にできることが多く、大きくなると神経を刺激し、歩くたびに痛みが出ることがあります。
お子さんの場合、魚の目によく似たミルメシアと呼ばれるイボがあり、こちらは素人には鑑別が難しいので、子供で魚の目のような症状を見つけたら市販薬で治療せず、受診をお勧めします。
魚の目はイボに比べて市販薬で治療しやすいと言われています。
ただ、同じ場所に再発しやすいので、歩くときの癖や
フットケアには気をつける必要があります。

 

たこ

tako

たこは魚の目同様、同じ場所が慢性的な刺激を受けることで、皮膚が厚くなる症状です。
魚の目は足の裏にできることが多いですが、たこは体のあちこちにできます。
勉強によるペンだこや、職業により同じ場所に圧力が加わることでできる様々なたこがあります。
魚の目と異なり芯はありません。
あまり痛みを感じないことが多く、逆に皮膚が厚くなっているため、感覚が鈍くなることが多いです。

 

イボ

イボは基本的にウイルスによるものです。
小さな傷などからウイルスが侵入しイボになります。
そのため、皮膚のバリア機能が落ちていると感染しやすくなります。
子供に多い水いぼは一般的なイボとは異なります。
治療法は医師により異なり、確立した治療法がありません。
治療には液体窒素を使用する方法、電気で焼く方法、外用薬や内服などによる治療などがあります。
人により効果が異なり、治療も長引くことが多いです。
自然に治ってしまうこともありますが、増えたり、人に移すこともあるため、基本的には受診したほうがいい皮膚疾患です。

 

この中で、市販薬で治療が可能なものは
魚の目とたこになります。

 

市販薬でよく使われているお薬はサリチル酸があります。

これは皮膚を柔らかくして取り除くというお薬になります。

こちらは使い方にコツがあります。

 

魚の目の場合、患部の中心に、魚の目の芯にピッタリか若干小さいくらいの大きさでお薬を患部に浸透させるのがコツです。

 

もし、患部よりも大きめに使ってしまうと、周辺の健康な皮膚にも薬剤が染み込み、問題のない皮膚も剥がれてしまうことがあります。


健康な皮膚も剥がれてしまうと、感染症などこじれる原因になります

お薬によってはサイズを調整できるものがあるので、

綺麗に治療するためには

同じ成分でも適した剤形を選ぶことが重要です。

 

・すでにカットされており、簡単に使えるワンタッチタイプ

・医療用と同じ、自分でカットして使用するフリーサイズ

・テープを使用しないジェルや液タイプ

 

代表的な商品で使い分けを説明します。

使用目的によって選んでください


こちらは代表的な魚の目のお薬です。
健康な皮膚にまでお薬が浸透しないように調整シールがついているので、魚の目のみを綺麗に取り除くことができます。2〜3日貼りっぱなしにしておくのがいいのですが、
テープが弱いと足の裏では剥がれてしまうことがあります。
でもこちらの固定テープはかなりしっかりしているので数日貼りっぱなしにすることが可能です。
私が魚の目になった時に使用しましたが、綺麗に取れました〜!
白くなった芯をピンセットでつまんで取ります。


こちらは医療用のスピール膏と同じで自分で切って使うタイプです。
調整テープはついていないので、自分で患部と同じ大きさに切る必要がありますが、いろんなサイズに合わせることができます。
保護パットが入っているので、痛みがある魚の目にも使えます。
固定テープもたくさん入っているので、魚の目ができやすい、または
広い範囲のタコの除去にも適していると思います。
タコも皮膚が白くなってきたらピンセットなどで少しずつ取り除きます。
取りきれなければまた新しい薬剤を貼り、数日貼りっぱなしにするの繰り返しです。


こちらはジェルタイプになります。

テープにかぶれやすい方、水仕事でテープが邪魔になる。テープが目立つと困る方などにおすすめです。
使い方は皮膚が厚くなっている部分に塗布するだけ。
乾いて被膜ができます。
被膜ができた後は水仕事や、入浴も問題ありません。
塗り直す時は被膜を剥がします。
幹部が白く柔らかくなってきたらピンセットで取り除きます。

スピール膏とと同様
イボコロリもメジャーなお薬ですね。
イボコロリで有名なのは液体タイプですね。
昔からある定番のイボコロリ
(イボコロリシリーズにはスピール膏と同様にテープタイプもあります。)こちらは1日4回患部に一滴ずつ塗布します。
ジェルと同様、被膜ができた後は水仕事や、入浴も大丈夫です。

 

イボコロリも同じ成分のため、

スピール膏と同じように使用できます。

ただ、名前から「イボ」に特化しているように思われがちですが

どちらかというと、やはり魚の目やタコの治療に使用するものになります。

イボも治療対象になっていますが、

使用できるイボの判断が難しいです。

 

①水イボ
②老人性イボ(黒褐色の扁平なイボ)
③尖圭コンジローム(肛門周囲や外陰部にできたイボ)
④一列に並んだイボ、群生したイボ、身体に多発したイボ

 

これは素人には判断するのは難しいですよね。

イボはウイルスのため、どんどん増えてしまうこともありますし、

無理な治療で悪化させてしまうこともあるためおすすめしません。

 

ただ、イボと言えば飲み薬もあります。

一般的にに使われる成分は薏苡仁(ヨクイニン)です。


昔からイボ取りに使われる生薬
「ヨクイニンエキス」を主成分とした飲み薬です。
こちらはドラッグストアー勤務当時、
「効かない」という人もいれば
「よく効いた」という人もいました。
なので、こればっかりは試してみないとですね💦年齢に適した量を
1日3回食前又は食間に服用します

 

また、タコでは物理的に角質を削り取る方法もあります。

 

こちらドイツ製ですが¥1000以下とお得です。
ちなみに、私も使用したことがありますが、とても使いやすかったです。
ただ、やはり削り取るということで、厚みがしっかりあるたこなどにはオススメですが、
うっかり健康な皮膚まで削らないように注意が必要です。

また、刃で直接削るのは怖いという方には
電動のこんな便利なものもあります。

こちらは刃で削り取るのではなく、少しずつ角質を除去するような感じなので、慣れていない方でも安心だと思います。
アタッチメントがあるので、たこを取り除く以外、普段のフットケアにも使えるのがいいですね。
特に夏はかかとのケアが重要なので、特に女性はこういったフットケア商品を1つは持ってると重宝するかと思います。

というわけで、

魚の目やタコについては市販薬を試してもいいかと思います。

ただ、イボの治療はなかなか難しいので受診することをおすすめします。

 

皮膚科でのイボの治療法について少しお伝えします。
皮膚が厚くなっただけの魚の目やタコとは違い
イボは原因がウイルスのため少し厄介です。
また原因となるウイルスも一つではありません。
医師により治療方針がかなり異なる症状になります。

 

・液体窒素を用いた「冷凍凝固療法」
・外科的掻爬
・電気焼灼法
・グルタルアルデヒド(保険適応無し)などの外用療法
・ヨクイニン内服療法(市販でも購入可能)

 

「凍結療法」は、-196℃の液体窒素を用いて低温にて感染細胞を凍結させ、
壊死、脱落させる治療法です。

綿棒の先に液体窒素を含ませイボにあてます。

あてるのは短時間ですが、痛みを感じることがあり、特に子供は嫌がるので大変です。

これを1〜2週間おきに行い、イボが綺麗に取れるまで続けます

 

外科的に器具使ってつまみ取る治療もあります。

特に水いぼ治療で行われます。

こちらも痛みがあるため皮膚科で子供ギャン泣きなんて場面をよく目にします。

 

焼灼法は電気メスなどで焼灼します。

またレーザーが使われることもあります。

傷跡が残ったり、再発することも多く注意が必要です。

 

 

ちなみに、水いぼなどは自然治癒することも多く、
治療の必要はないとする医師も多いです。

 

ただ、放っておくとどんどん増えてしまい、
そこから治療に入ると特に子供には負担が大きくなるため

数が少ないうちに治療するという医師もいます。

 

いづれにせよ、

イボの治療には時間がかかります。
しっかり治すためには根気強く通院することを覚悟したほうがいいかもしれません。

 

Noriko

今回は魚の目・たこ・イボの治療について取り上げました。

参考になれば幸いです😊