こんにちは。薬剤師のnorikoです。
私はアラフォーで一から英語を学んで
医療通訳技能検定1級を取得しましたが、
薬剤師として必要な英語を学ぶまでにかなりの遠回りをしたな〜と思います。
今日はそのことについて少しお伝えしたいと思います。
もし、最短で出来るだけ使える薬局の英語を学びたい方は参考になさってください。
※ちなみに、こちらは英語ビギナー〜中級の方に向けた内容です。
薬剤師の本当に効果的な英語学習法は多くの方が遠回りしています
これは「仕事(薬局)で英語が使えたらいいな〜」
と思われる方の英語のお話です。
早速ですが皆さま・・・
◉まずTOEICで高得点を狙う
◉まず日常英会話を身につけてから医療英語を学ぶ
◉とりあえず英語の教材を聞きまくる
◉大手のオンラインレッスンを受ける
◉外国人の友達を作る
◉英語の文献を読む
まずTOEICで高得点をめざす?
これ、一番やりがちだと思いますが、
実は結構遠回りだと思います。
はい、私もやりました。
というか、まだ医療英語を始める前にとりあえず英語全般をやる必要があり、
仕方なく始めた英語学習の延長上にTOEICがあったという感じです。
英語の試験といえば、一番に思い浮かぶのはTOEICだと思うんですよね。
あとは英検でしょうか?
ただ、TOEICの方が英検よりも試験の頻度が多く、気軽に受けられるためハードルが低いのと、
点数化されるため、上達がわかりやすい。
そして、何と言っても教材がたくさんあるし発信している人も多いため情報が溢れているんですよね。
これからTOEICで高得点を目指そうとしている方にはあまりいい情報ではないと思いますが、
TOEICでいわゆる高得点、例えば800点以上取っても、
薬局では大して役に立ちません。
実は私も900点取ったら世界が変わるんじゃないか?と思い
しばらくTOEICの勉強を頑張りました。
まあ、800点台あたりで薄々感じてはいたんですが、
TOEICの勉強をしていても、薬局で使える英語は身につきませんでした。
一応きり良く900点までは頑張ろうと900点を上限として続け
最終的に920点を最後にTOEICをやめたわけですが、
当時は全く薬局で使える英語ではありませんでした。
薬局で対応できるようにはなりません。
英検の1級を目指す!?
英検は以前からスピーキングもあるし、
文章もアカデミックなものもあるので、流石に最高級の1級取れれば問題ないでしょう?
と思われるかもしれませんが、
やっぱり違うかな〜と。
準1級までしかトライしていないので何ともいえませんが、
1級の問題を見て(特に面接)
「別にこんな小難しいこと話せるようになりたいとは思わない。」
「これが言えるようになっても、薬局で対応できるとは思えない。」
と思ったため、準一級を取った後すっぱり英検もやめました。
TOEICも英検も
どちらも基礎づくりにはいいと思うのですが、
実際に仕事で必要な英語じゃないんですよね。
そして一番恐ろしいことは
「資格マニアになってしまうこと」
高得点を追い求めたり、
英検1級を追い求めることが目的となってしまって、
本当の実力ではなく、裏技のようなスキルばかり上達したり
実際には自分に必要ない幅広い英語の勉強をすることで、
何年も試験勉強に時間が奪われてしまうのです。
それはもう、ただの自己満足の世界です。
点数が良いと何かメリットがあるとわかっているならまだしも
闇雲に高得点を追い求めると
「へー、すごいね〜」
で終わってしまいます。
だいたい、周りにTOEICの点数で評価してくれる方いますか?
若い方はTOEICの価値をわかっているかもしれないけれど
中堅以上の方は、
「トーイック?なんか聞いたことあるけど、
英検と違うの?」
のレベルですよ・・・ほんと。
きっと点数を伝えても、
「ふ〜ん、で、外国人来たら対応できるってこと?」
そう、そこが問題!
そう言われても
「はい」と言えるようになるとは思えません。
なぜなら、TOEICや英検で医療英語はほとんど学ばないから。
特にはっきりとした目的なく英語全般を磨きたいのなら、まず資格試験に取り組んでみるのもいいと思います。
でももし、薬局で使える英語を身につけたい!と思ったら、資格試験に取り組むのはお勧めしません。
まず日常英会話を身につけてから医療英語を学ぶ?
日常英会話って
とりあえず基礎だから簡単と思われている方が多いですが、
コレって一番難しいと思います。
なぜなら、なんでもありだからです!
基礎ではあるけれど、
特定の仕事に絞った学習をするより
範囲が広すぎるんです。
それに、日常的に英語を使う機会があるならまだしも、
全くないのに、その広すぎる範囲を全て網羅しようとすると
反復学習をいくらやっても終わりません。
とにかく学ぶ範囲を狭めて、
そこを中心的にやらないと
勉強はしているのに伸びた感じがしない・・・となってしまいます。
先にこれを極めるのは、かなりの遠回りです。
とりあえず英語の教材を聞きまくる?
まず耳を慣らすといい。
聞いているうちに聞こえるようになる!
以前は流行った方法ですが
まず、聞いているだけでは聞こえるようにもならないし、
話せるようになんて絶対になりません😓
そういえば、最近”ス○ードラーニング”聞きませんね〜。
音読やシャドウイングを何度もした教材だったり、
聞きながらシャドウイングするならまだしも、
ビギナーが初めて聞く英語は何度聞いても雑音でしかありません。
学んだことがないフランス語をいくら聞いても
ボソボソっとしか聞こえないのと同じです。
たくさんの英語を聞くことは重要だと思いますが、
聞いているだけではなくて、
意味がわかり、発音がわかり(自分でも言える)
文法もある程度わかって初めて聞く意味があるんじゃないかと思います。
コレは完璧でなくてもいいと思うのですが、
ある程度は消化した内容を聞かないと時間がもったいないと思います。
スピーキング力は全く身につきません。
大手のオンラインスクールを受ける?
オンラインスクールは話す練習にはとてもいいと思います。
ただ、薬剤師に必要な英語を教えてくれるというオンラインスクールは
今の所ほとんどないと思います。
まあ、医療英語としてはなくはないのですが、
テキストとしてはただの海外の医療用テキストを使用しているだけだったりするので
実際に、日本の薬剤師が現場で使用する内容とは異なっていることがあります。
また、一般的なオンラインスクールではなくて
ちょっと高額な専門のスクールが多いです。
留学したいなどガチで医療英語を学びたい方などはいいかもしれませんが、
ちょっと服薬指導できればいいんだけど・・・
という方にはかなりハードルが高いかなと思います。
私の場合医療英語は基本独学でしたが、
そうは言っても、ある程度話す練習をしていないと
外国人の方を前にすると実際には話すことができません。
そのため、ある程度は日常会話と言いますか
コミュニケーション力は必要なので、
医療英語とは別にオンラインレッスンを受けて話す練習をしていました。
この話す練習はやっぱり相手がいるといないとでは大違いなので
たまにオンラインレッスンを利用するのもいいかもしれません。
この場合、医療英語ではなくてもいいと思います。
一般的な日常英会話を練習するだけでもだいぶ違います。
ちなみに、多くのスクールが無料でお試しができるので
まずはとりあえずお試ししてみるといいと思います。
いくつかハシゴしてもかなりの回数利用できますしね😛
その中で、もし気に入っスクールがあればしばらく続けて
スピーキング力のブラッシュアップに利用するといいと思います。
ちなみに、過去にいくつか利用したことがあるので
オンラインスクールの特徴などをまとめました。
よろしかったら参考にしてください。
医療英語とは別に
スピーキングの練習の場としてお勧めします。
外国人の友達を作る?
これよく聞きますが、
結構ハードル高いですよね。
もともと海外のお友達が欲しいならまだしも、
仕事で英語使えるようになりたいからって
お友達を作ろうなんて
相手に一体何のメリットが?
win-winの関係ならいいのですが、
下心があって相手に練習台になってもらおうという気でいると
絶対にうまくいかないし、
だったらオンラインレッスンのほうがビジネスライクで気が楽ですよね。
ちなみに、
「海外に住めば英語は身につくでしょ?」
と思われる方は多いと思います。
結論を言うと、残念ながら現地の学校に通う子供だったらまだしも、
大人は住んでいるだけでは身につきません。
ましてや、医療英語なんて滅多に必要ないからまず身につきません。
私がそのいい例です。
(3年ほどアメリカに住んでいましたが、全く医療英語は身につきませんでした)
自分のスキルのためという下心はいけません
英語の医療文献を読む?
日本人はまず読むのが得意ですからね。
結構すんなり読めるとは思います。
ただ、初めは単語が結構大変だと思います。
何度も何度も調べて、結局最後は全部グーグル翻訳するなんてことになるかもしれません。
それに読めたからといって、やっぱり聞き取れるようにはならないし、
ましてや話せるようにもなりません。
もちろん、最新の医療情報を手に入れようとか
将来翻訳をやりたいというのならそのうち役に立つとは思うのですが、
現場で英語で対応できるようになりたい!
という場合はあまり役に立たないと思います。
なので、「話す」を目的にした場合、いくら文献を読んでも話せるようにはなりません。
やはりスピーキングの練習は全く別物です。
じゃあ、どおすりゃいいんだよ〜
まず、学習に対する意識を変えてみてください
英語が得意だから、プラスアルファで医療英語を学ぶものだ!
と思っている方が多いですが、
英語が得意になってから始めていたらいつになるかわかりません。
それに、先ほどあったように
TOEICや資格試験に取り組み始めると、それが足かせになって、
本当に身につけたい医療英語にいつになっても辿りつきません。
ビギナーの方が、本当に現場で使える英語を身につけたいと思ったら、
簡単な文法だけ確認した後は、
とにかくよく使うフレーズをまず覚えてしまった方が近道だと思います。
英語ペラペラな人が医療英語も取り組む
という固定概念を捨ててください。
医療英語って何が難しい?
医療英語で一番難しいのはとにかく「単語(名詞)」だと思います。
実は動詞はそれほど難しくありません。
特定のお決まりの単語を覚えると、大体の服薬指導は可能になります。
ネイティブっぽくカッコよく!を目指してしまうと難しいですが、
とりあえず伝わればいいという思いで学べば動詞は簡単です。
単語(名詞)については基本的な病名も、臓器の名前も、
正しい発音で言える方は少ないです。
説明の英語は片言でもジェスチャーや数字なども加えて伝えることはできますが、
病名などはある程度正しい発音で言わないと伝わりません。
また、特定の症状などもある程度正しく覚えないと大事なことが伝わりません。
例えば、この単語をすぐに英語に訳せますか?
発音はわかりますか?
「十二指腸潰瘍」
「アトピー性皮膚炎」
「狭心症」
「刺すような痛み」
「トイレが近い(頻尿)」
こういった単語は
いくら日常英語をやってもほとんど出てきません。
でも現場ではよく使う基本の単語ですよね。
ある程度の重要単語は頑張って覚えるしかありません!!
頑張るところはまずここです!
片言でも十分通じます!
いつも使っている日本語を集中的に英語で覚える
これは医療英語に限らず、
他の分野でも言えることですが、
使える現場の英語を身につける一番の近道は
自分が普段使っている日本語フレーズを、
そのまま英語のフレーズにして覚える!そして使う!
これに限ると思います。
「何だ〜丸覚えか〜」と思われたかもしれませんが、
先ほどもお伝えした通り、
医療英語は必要な動詞が限られているので、
単語さえ覚えればある程度対応できるようになります。
だから基本をまる覚えすれば結構応用が効くようになります。
それに、よく思い出してみてください。
毎日同じフレーズを何度も言っていませんか?
「保険証はお持ちですか?」
「お薬手帳はお持ちですか?」
「1回1錠毎食後服用してくださいね。」
「眠くなることがあるので気をつけてくださいね。」
「他に何かお薬やサプリメントはお飲みですか?」
「何かアレルギーはありますか?」
「緑内障など眼科の治療はされていますか?」
これらのフレーズが使えるようになっていると
先ほどの医療英単語をある程度覚えていれば
組み合わせを変えるだけで
基本的な服薬指導は可能です。
もちろん、もっと込み入った話になることはありますよ。
でも一見こんな簡単なフレーズも、ほとんどの薬剤師が言えません。
すでにすらすら言えます!という方は
この記事は全く役に立ちません (すみません💦)
とにかく何度も言うことで口が慣れてくるので、
急な患者さんがきてもパッと言う事ができるようになります。
全てのシチュエーションに対応できなければ!と思わない
英語で対応するというと、
英語で最低限の説明をするだけじゃなくて、
患者さんとちょっとしたスモールトークもカッコよく決めたい!
と思われるかもしれません。
すべての相談に乗れないと対応できるとは言えない!
と真面目に構えてしまうかもしれません。
でも、患者さんは
海外で完璧な対応を求めている方なんていません。
それよりも、
少しでもいいから、意味のわからない日本語ではなくて、
自分がわかる言語で簡単に説明して欲しい
そう思っている方が多いです。
皆さんも、海外で仕方なく受診することになった時、
「完璧な日本語で対応してくれないと嫌だ!」
なんて思いませんよね。
片言でも日本語がわかる人がいたら
なんてラッキー!って思いませんか?
だから、片言でいいんですよ。
何でも英語で言えるようになろうとすると何年もかかりますが、
実際によく使うフレーズだけなら
すぐ覚えられると思いませんか?
それさえできれば、
外来の6〜8割は対応できると思ったら
やる気になりませんか?
それよりも、少しでも役に立てたらという気持ちで対応してみてください。
どんな教材を使ったらいい?
薬剤師用の教材はいくつかあります。
私も市販の教材をほとんど持っているし、
それを参考に勉強もしました。
いくつかご紹介します。
服薬指導に特化しているため、英語の基礎はすでにあるけど、現場でそのまま使いたい!と言う方にお勧めです。
ただ、ビギナーにはフレーズが長めなのと、基礎的なフレーズが少ないように感じます。
ある程度身についた方の+αという感じの教材です。
またサイズがとても小さいため、持ち運んで暇つぶしに勉強したいという方にもお勧めです。
音源はダウンロードできます。ダイアログ形式です。
より自然な表現なのかもしれませんが、もっと簡単な言い方があるのでは?というものもあり、あまりビギナー向けではありません。
入院中の服薬指導なども学べるため、病院薬剤師の方などにはお勧めです。(OTC向けではありません)
英語がもともと得意で、ステップアップしたい方にお勧めです。
こちらはCDがついています。
基本的にOTC向けですが、調剤の方でも役に立つと思います。
残念なのはCDや音源のダウンロードサービスがないことです。
発音は大丈夫だから、基礎だけ学びたいという方にお勧めです。
基礎的な英語は学べますが、どちらかというと、とりあえず指差しで対応したいという方向けになります。大きさもハンドブックサイズです。簡単な表現が多いので、量は少なめで基本的な対応を丸暗記したいという方にお勧めです。
CDはありませんが、発音がカタカナ表記されているので、発音記号が苦手な方にはお勧めです。(正しい発音はまた別に学ぶといいかなと思います。)
私は持っていないのですが、最近見つけてなかなかいいな〜と思いました。⇨買いました!
漫画などが入っていて、カラーで見やすくとっつきやすい教材になっています。ただ残念なのが、CDなどの音源がないことです。というわけでこちらも発音はいいからフレーズ集のみ欲しいという方にお勧めです。
というわけで、薬剤師向けの教材は医師や看護師向けの教材よりも少ないようです。
また、これは仕方ないのですが、
全体的に、細かい服薬指導まで掲載されているものは難易度も高くビギナー向けではありません。
いきなり難しいものを使うと続かない方が多いです。
逆に簡単なものは、CDなどがついていないものが多く、
発音を確認したい場合はちょっと残念です。
教材を買わなくても
Googleで翻訳して、それをまる覚えしてもいいんですけどね。
医療英語はまだちょっと難しいらしく、
訳が変だったり、音声が間違っていたり、不自然だったりしました。
本を開かなくてもスマホで気軽にできる教材
そんなわけで、私は薬局の英語を学ぶのに苦労しました。
(なんだかんだで医療通訳の資格を取るまで範囲を広げてしまった・・・)
さらに本を開かなくても気軽に学べるものないかな〜と思い
自分で作ってみることにしました。
自分が初めて学んだ時に、こんなのがあったらいいな〜と思っていた内容です。
とはいえ、私はネイティブではないので、
内容はネイティブスピーカーと一緒に確認してもらいながら作り、
発音も、ネイティブスピーカーに発音してもらっています。
とりあえず、現場で使える基本的な英語を学びたい方には
お勧めの教材になります。
内容は網羅的ではありませんが、
本を開かなくても音と映像を流すだけで学べるUdemyのシステムで提供しています。
こちらのブログに来てくださった方には
定期的にクーポンを発行していますのでご紹介します。
クーポンには期限があるのでご確認を!
こちら⬇︎
本の教材よりも手頃なのでぜひクーポンでゲットしてみてください。
携帯があれば、いつでもどこでも学べますよ〜!
最後にアプリで学べるサービスもおまけでついているので、
必要な方は購入後すぐに最後のボーナスレクチャーをご覧ください。
リクエストされた方には無料でご提供しています。
(知らない方が結構多いみたいなのでぜひ!)
リスニングについて
リスニングはどうしても幅広い英語の聞き取りが必要なので
海外ドラマなどで楽しく鍛えるといいと思います。
私もU-NEXTと契約して
楽しみながら英語のリスイングを鍛えました。
1ヶ月無料で見放題なので、お試しにお勧めです!
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またインスタでも応用編の英語フレーズや
その他、薬剤師向けに発信をしています!
Twitterでも発信中!
よろしかったらこちらで色々チェックしてくださいませ。
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なかなか好評ですのでこちらもぜひチェックしてね!
さらに、新米薬剤師や、
他業種から転職してきた薬剤師のために
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どれも1分程度でサクッと見られますので、
覚えられない薬があったらチェックしてみてくださいませ😆
例えばこんなのとか
というわけで、
色々やっております!
良かったらフォローしてくださいね😊
では、
これから医療英語を学んでみようという方
まずは英語全般ではなくて、
いきなり一番身近な仕事に直結した英語から学んでみてください!