先日、適応外について他の薬剤師さんと話す機会があって、
ベテランでも調べ方を知らない薬剤師もけっこういるんだな〜
と思ったのでシェアしようと思います。
適応外使用とは？
| 薬事法による製造又は輸入の承認を受けている医薬品であって、当該医薬品が承認を受けている効能若しくは効果以外の効能若しくは効果を目的とした又は承認を受けている用法若しくは用量以外の用法若しくは用量を用いた医療における使用を「適応外使用」という。
詳しくはこちら厚生労働省からの通知をご覧ください。 |
簡単にいうと
添付文書に書かれている効能・効果と用法・用量の範囲外で使用する使い方のことですね。
「でも、添付文書に書かれていないのにわかるわけないじゃん！
覚えるしかないの？」
と思いますが、
さすがに根拠もなく認められているわけではなく、
それなりに根拠があり、添付文書に書かれていなくても、保険適応として認められた使用法は公表されています。
適応外使用について調べられるサイト
代表的なのはこちら
とこちら
まあどちらも内容は同じみたいですね。
一覧をダウンロードすることもできます。
ここで
『審査情報提供事例』
として記載されている使い方は
社会保険診療報酬支払基金により審査上認められている使い方になります。
つまり、“基本的には”保険審査が通るといえる使い方というわけですね。
書籍やアプリで調べる
個人的に愛用しているのが治療薬ハンドブックなのですが、
こちらには適応外使用についてわかりやすく記載されています。
[適応外]のマークで適応外についての情報が記載されており
さらに[審]の後に書かれたものは
社会保険診療報酬支払基金により審査上認められている使い方になります。
つまり、ここに記載があれば、適応外としてよく使われる使い方なんだなということが確認できますね。
他の医薬品集やアプリでも記載されているものがあるかもしれませんので、ご存知の方は教えてください。
治療薬ハンドブックについてはこちらでまとめています。
↓
注意点
| 各審査委員会及び国保連合会間での情報が「審査情報提供事例」として公開されているが、
診療担規則等に照らして、それぞれの診療行為の必要性、妥当性などに係る医学的判断に基づいた審査が行われることを前提としているため、 提供事例に示されている方向性がすべての個別事例に係る審査において、画一的あるいは一律的に適用されるものでない |
公益社団法人 国民健康保険中央会より抜粋
有効性と安全性のデータが不十分というところに注意が必要ですね。
副作用被害救済制度は適応される？
副作用被害救済制度とは？
| 医薬品を適正に使用したにもかかわらず、その副作用により入院治療が必要になるほど重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度 |
この『適正に使用』というところに該当するか？というのは
はっきりした答えが書かれていません。
ただ、先ほどもあったように、保険適応される＝国が認めた使い方とはならないため、救済されない可能性があります。
これらは個々の判断になりそうなので、十分注意が必要ですね。
とはいえ、院外処方の調剤薬局では、
そもそもどの適応症で医師が処方しているのかわからないことが多いです。
患者さんに聞いても詳しいことがわからないことも多く
この公表された適応外以外にも
世界的には認められた使い方などはたくさんありそうなので、
まずはガイドラインに記載されていないか？などチェックできたらしたいところですが
・・・まあこれも全てを確認するのは難しいですね(´Д｀;)
というわけで気になったら
疑義照会で医師の処方意図を確認するのが大事になるのかなと思います。
もしかしたら、ただの処方ミスなんてこともあるので(꒪ω꒪υ)
まあ、適応外だと予測できても
添付文書と異なる場合は基本的には疑義照会が必要になるのでしょうが、
・・・怒られそうですよね。
「一応確認なのですが・・・、おそらく先生はこういった意図でお出しになっているとは思うのですが・・・💦💦」みたいな
皆さんはどんな感じで確認しているのでしょうか？
ほんとこの辺の駆け引きも難しいところですね(；´Д`A
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