低用量ピルはもっと気軽であった方がいい

Noriko

こんにちは。薬剤師のNorikoです。
今回は以前フォロワーさんからいただいた質問
『低用量ピル』についてまとめてみました。

体験談もあるのでよかったらどうぞ。

 

アフターピルに関しての記事はこちら

アフターピル最新情報を薬剤師が解説

今回の投稿の目的

多くの方が誤解している低用量ピルについて
その誤解を解き、
多くの女性に、我慢することではなく、
もっと自由な選択肢を持って欲しい
という思いがあり、まとめることにしました。

 

 

避妊だけが目的ではありません!

低用量ピルで期待できる効果

☑️ 生理痛、生理の量が減少し、生理期間が楽になる

☑️ 卵巣癌および卵巣嚢腫のリスクが減少する

☑️ 生理周期を安定させることができる

☑️ 生理の時期をずらすことができる

☑️ 子宮体癌のリスクが減少する

☑️ ニキビの軽減が期待できる

☑️ 骨粗鬆症の予防が期待できる

☑️ もちろん避妊効果(99.7%の避妊効果)

 

などの報告がされています。
それぞれのエビデンスについては後述します。

もちろんメリットだけではなくデメリットもあります。
そちらもまとめていきたいと思います。

 

まず低用量ピルって何?ということからまとめたいと思います。

 



低用量ピルとは?

 

低用量ピルとは
黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2種類の女性ホルモンを合わせてできた錠剤

ほとんどの低用量ピルは
1シートに28錠あり、そのうちの21錠が成分が入っている錠剤で、
残りの7錠は偽薬(成分の入っていない錠剤)になっています。

偽薬は飲まなくてもいいでしょ?
と思われるかもしれませんが、
毎日服用することで飲み忘れを防ぐこと、
また休薬日数も重要となるため、必ず偽薬でもしっかり服用することが重要です。

 

避妊効果について

 

避妊効果は?
皆さんご存知のとおり、もちろん避妊効果があります。
この避妊効果は、コンドームや緊急避妊薬よりも避妊効果が高いと言われています。
正しくピルを使用をした場合の避妊率:99.7%
正しくコンドームを使用をした場合の避妊率:98%

その他色々な避妊方法がありますが、
避妊手術以外の選択肢では一番安全性の高い方法というデータがあります。

避妊目的で服用することに抵抗がある方もいるかもしれませんが、
これは女性の選ぶ権利として、避妊目的で服用することにも
躊躇いを感じて欲しくはないと思っています。

ただ注意しなければいけないのは
避妊効果は高くても、当たり前ですが感染症予防はできないためその辺りはしっかり理解しておく必要があると思います。

ちなみに、アフターピルと低用量ピルは異なります。
どちらもしっかり理解して欲しいなと思います。

アフターピルに関しての記事はこちら

アフターピル最新情報を薬剤師が解説

では避妊以外の効果について見ていきましょう。

 

生理痛、生理の量が減少し、生理期間が楽になる

☑︎月経時の痙攣性の腹痛が有意に軽減されたとの報告がある
⇨いわゆる生理痛の軽減が期待できる
☑︎2周期を超えるOC使用で月経血量が43%減少したとの報告がある
臨床的にもOCの使用によって女性の月経血量は減少するとされている
 ⇨出血量も減り、生理が軽く済むことが期待できる

 

 

Noriko

これは男性には一生わからない辛さですよね

毎回生理のたびに痛みに耐えている。
痛み止めでなんとか乗り切っている。
出血が多く貧血にも悩まされる。
プライベートや仕事にも影響が出ている

そんな方は一度検討してみるのもいいんじゃないかなと思います。

 

生理周期を安定させることができる

 

☑️ 定期的に生理がこない。
☑️ いつ生理になるかわからない。
☑️ 旅行の計画が立てづらい・・・

そんな方には、生理周期を安定させる効果が期待できます。

 

低用量ピルの服用を続けると、28日周期で生理が来るようになり、
3ヶ月ほど続けてることで生理周期が安定してくると言われています。

 

生理をずらすことができる

 

Noriko
大事な時期に生理になってしまう・・・
女性にとって結構深刻な悩みだと思うんですよね。

 

☑️ 大事なイベントがあるときにひどい生理痛で楽しめない。
☑️ 海やプール、温泉、水に入るようなイベントは生理のせいで自分だけ参加できない
☑️ 海外など、トイレにすぐに行けないような環境で生理になるのは心配

 

女性ならば、人生で何度も悩まされることがあることだと思います。
せっかく温泉に行っても
一人で部屋の備え付けのお風呂・・・悲しすぎる😭

こういう時に薬で生理の時期をずらすなんてけしからん!
って思いますか?

私は避けることができる不都合は我慢せずに避ける選択をしていいと思っています。

 

 

ニキビや肌荒れ軽減が期待できる

 

Noriko
私はこの効果を期待して
以前低用量ピルをしばらく飲んでいたことがあります。

ニキビなどの原因にもよりますが、

無作為試験において、低用量ピルの使用によってざ瘡病変が有意に 軽減することが報告されているとされています。

 

Noriko
とは言え、ニキビでピルは大袈裟では?
なんて思う方もいるかもしれません。
私も以前はそう思っていました。ただ、アメリカにいた頃、食事を変えても
睡眠をしっかりとっても、外用薬を塗っても良くならず、生理前のストレスも酷かっっため、
最後の選択肢として、医師に勧められたピルで改善しました。
なので、悩んでいる方は一つの選択肢として考えてみてもいいのでは?と思います。
日本はまだまだピルが普及していないですし、
服用に抵抗がある方も多いのが現状なので命に関わるわけではないことで
”いわゆる避妊薬”を飲むなんて
と思われる方もいるかもしれません。
確かに命に関わるわけではないですが、
いつになっても治らないニキビや吹き出物は、思った以上に精神的にストレスに感じる人も多いですし、
対人関係にも影響してしまうこともありますよね。
経験者からの意見としても、
軽減することができるかもしれないという選択肢の一つとして考えて欲しいと思います。

 

卵巣癌・卵巣嚢腫・子宮体癌のリスクが減少する

こちらの目的で服用しようと思う方は少ないかもしれませんね。
多くの方はすでに記載した
今困っていることを改善するという目的で検討する方が大半だと思います。

ただ、これらのリスクを軽減するということは
しっかりしたエビデンスがあります。

 

卵巣癌について、4件のコホート研究および21件の症例対照研究による系統的レビューによれば、 35 μgを超えるEEを含有する低用量ピル服用歴のある女性の上皮性卵巣癌発症リスクが40~50%低くなったとの報告がある。含有するEEが35 μg未満の低用量ピルもこの予防効果を発揮することを裏付ける根拠が最近の後向き症例対照研究で得られている。 卵巣癌の死亡率は、低用量ピルの使用期間が長期化するのに伴って低下しており、卵巣癌リスクの低下は 低用量ピル中止後15年まで持続したとの報告がある
卵巣嚢胞について、症例対照研究およびコホート研究で、低用量ピルを服用している女性では機能性卵巣嚢胞および良性卵巣腫瘍の発生率が低いことが明らかにされている。
子宮体癌について、症例対照研究で、低用量ピルの使用により子宮体癌リスクが50%低下することが示され た。これは3件のコホート研究および16件の症例対照研究による系統的レビューによって裏付けら れた。子宮体癌の死亡率も低用量ピルの使用によって低下し、しかもこの効果は5年後も認められ、使用中止10年後まで持続する。

この他、子宮内膜症、大腸癌、骨粗鬆症にも効果が期待できるという報告もあり
今後そういった効果を期待した使われ方も出てくるかもしれないですね。

 

低用量ピルのリスク

もちろんいいことばかりではありません。
薬というのは、必ずデメリットが存在するのでそのことについてもまとめてみたいと思います。

全てのリスクを上げることはできませんが、
今現在(2021年)の時点でよく言われるリスクについてあげていきます。

まず、大規模なコホート研究によれば、長期間に低用量ピルを使用したとしても、大部分の女性にとって安全であり、死亡率増加とは関係がないことが明らかとされています。

 

一般的な副作用

悪心、嘔吐、頭痛、不正性器出血

静脈血栓塞栓症(VTE)

低用量ピル非服用者の絶対的VTEリスクは低値である(女性10 万人当たり年間5例)
レボノルゲストレルおよびノルエチステロン含有低用量ピルの使用でVTEリスクは女 性10万人当たり年間15例
デソゲストレル低用量ピルでは女性10万人当たり年間25例
生殖年齢の女性では稀である。
低用量ピルによるVTEリスクの増加は使用開始後4カ月以内に認められ、中止後3カ月以内に非服用者のリスク値まで戻るといわれている

虚血性の脳卒中

ある症例対照研究で、健常非喫煙者の低用量ピル服用による虚血性脳卒中リスクが2倍増加した。出血性脳卒中リスクでは有意な増加を認めなかった。
出血性および虚血性の脳卒中の死亡率は、低用量ピルの使用では増加しない

子宮頸癌 

低用量ピルの服用期間の長期化とともに浸潤性お よび非浸潤性の子宮頸部疾患リスクが増加したとの報告がある。
女性に対しては、5年未満の低用量ピル使用では子宮頸癌のリスク増加はごくわずかであるが、服用期間によってはリスクが増加する可能性がある

 

 

Noriko
薬はメリットとデメリットが必ずセットで存在します。
リスクゼロという薬は存在しません。メリットの方が大きいと考えられる場合に薬を飲むとは思いますが、
過剰に心配しすぎる必要はないと思っています。
過剰な心配で選択肢を減らしてしまうのはとてももったいないと感じています。

 

 

病院に行かなくてもピルは処方してもらえる

選択肢の一つと言っても
実際にはピルの処方についてどこで相談したらいいのかわからなかったり

若い方には婦人科は敷居が高い。

避妊目的ではないか?と思われそう
(別に避妊目的でも問題ないと思いますがそれが嫌だという方が多いのも現実)

そんなことからなかなか試すまでに至らない方が多いようです。

 

確かに、一昔前ならばまだまだハードルが高かったと思いますが、
今はそのハードルがかなり下がっています。

周りに聞いても、ほとんどの方が知らなかったのでシェアしたいと思います。

 

オンライン診療

今主流になりつつあるピルの受け取り方です。

以前は一度は実際に婦人科で受診してもらう必要がある
というスタンスが多かったようですが、

現在は初めから最後までオンラインで完了する方法が主流となりつつあります。

流れはこんな感じ
全て自宅にいながら完了します。

 

①オンラインで予約をとる
⬇︎
②オンライン上で問診を記入する
⬇︎
③医師の問診を受け、使用について確認する
⬇︎
④薬が郵送される

 

この時、③医師との会話は

電話やビデオチャットで行うことができます。

対面の方が安心できるようなら対面で相談乗れるところを選ぶと安心ですね。

逆に電話の方が気楽という方は電話対応があるところを選ぶのもいいですね。

 

 

オンライン診療体験談

 

 

Noriko

実は、最近ホルモンバランスのせいか
以前アメリカにいた時のように肌荒れが酷くて生理前のイライラやむくみもあり

インスタで質問を受けたついでに
久しぶりに利用してみよと日本でも探してみました。

結構いろいろあるのですが、
有名なオンライン診療サービスを見てみましょう。

 

 

[CLINIC FOR] アフターサービスなどが安心なクリニックのオンライン診療⬆︎こちらは都内に6カ所のクリニックがあり内科や専門外来のあるクリニックです
☑︎定期便で15%の割引あり
☑︎処方実績が多い
☑︎支払い方法の選択肢が多い(カード, コンビニ, 銀行, 郵便, LINE Payが使用可能)
☑︎それぞれのクリニックで様々な専門外来もある。
(循環器、甲状腺、いびき、禁煙、花粉症、ニキビなどの専門外来があります。)

 

 

[Pills U] 24時間いつでも診察!気軽に利用できるクリニック


⬆︎こちらは美容皮膚科さんのクリニックです。
☑︎24時間いつでも診察
☑︎定期便割引10%あり
☑︎定期購入更新時の診察が無料

 

今回利用したのは1つ目の

CLINIC FOR(クリニックフォア)さん

こちらを選んだ決め手は
☑︎実際に都内に系列のクリニックが6カ所ある
☑︎アプリなどのダウンロードの必要がない
☑︎初診からオンラインで可能
☑︎対面ではなく電話またはオンラインチャットでも可能
☑︎値段が良心的
☑︎ピルの選択肢が多い(医療用も含め、全9種類ありました)
☑︎定期購入の割引率が高い
☑︎発送が早い
☑︎ホームページがわかりやすい

こんな感じです。
まあ、
知り合いも使ってたというのも大きいですかね。

ではサービスを使ってみた感想です。

診察までに必要なこと

☑︎郵送してもらうので、もちろん名前や住所などの登録が必要です。

☑︎問診の記入
簡単なチェック項目があるのですぐに終わりました。
チェック項目ではこういったことが聞かれます。
これらに該当しないとオンラインでの処方は厳しいです

 

☑︎予約をとる
予約は私は翌日の朝イチで取りましたが当日でも取れそうでした。
予約が取りづらいということはなさそうです。

 

実際の診療の様子

予約時間に家で仕事をしていたところ
予約時間の数分後電話がかかってきました。
(どうしても前の診療が伸びてしまうことがあるとのことですが、病院で待たされているわけではないので、その辺は全く気になりません。)

ちなみに、私は電話診療を選択しました。

診療時間は15分取られており、
まずは看護師さんから口頭での問診を受けました。

その際に、疑問点などをしっかり確認することができます。
結構踏み込んだ質問をしたのですが、
かなり勉強されているようで、どの質問にもちゃんと答えてくれました。
きっといつも細かい質問が多いのでしょうね。

(ちなみに、あえて薬剤師であることは言っていません。)

私の年齢での使用におけるデメリットや
低用量ピルのそれぞれの特徴などを質問しました。

その後、医師と電話が変わり、
さらに医師に踏みこんんだ質問することができました。

自分の悩みによって、医師がどの薬が良いかアドバイスをし、
実際には自分でどの薬を使うか決めることができるようになっていました。

 

というわけで、疑問点などを解決し
薬を決定して診療は完了。

診療後に決済します。
決済は薬が到着後に コンビニ, 銀行, 郵便, LINE Payでも可能のようです。

 

お薬は翌日に届きました。
⬇️こんな感じ

コンパクトな封筒で届きました。
化粧品サンプルでも入っているような感じ
中には薬の他にピルについての詳しい
ガイドブックなどが入っていました。

 

中にいろいろ紙が入っていたので
チラシいっぱい入ってるのかな〜と思ったら

意外にもちゃんとピルについての詳しい説明や
多くの人が疑問に思うことの解説についてでした。

この辺りは好印象です。

結構わかりやすくまとめられているので
普通に薬剤師として患者さんに説明するのにも役立つな〜と思うような内容でしたよ。

 

ガイドブックの内容
☑️ 低用量ピルの副作用
☑️ 生理日のずらし方
(生理日を早める方法と、遅らせる方法)
☑️ 飲み忘れたときの対応
☑️ 低用量ピルの特徴・種類

 

HP自体解説がわかりやすいので
ピルについて学びたい方は一般の方だけでなく
医療従事者でも参考になるので見てみるといいかも。
⬇️clinic for

 

 

オンライン診療Q&A

こちらは私が利用したclinic forについての内容です。

 

毎回医師の診察が必要なのか?
1年以内であれば同じ薬の追加発送が可能

 

発送される包で中身がわかるようなことはないか?
送り主をクリニック名か『同上』で選ぶことができます。
なので封筒で中身がわかるということはありません。
クリニック自体、色々な治療をしているため
クリニック名の記載でもピルということはわかりませんが、
気になる方は送り主の記載を『同上』と変えておくといいかもしれませんね。
飲み方に不安があるのだけど、薬の飲み方などの資料はあるか?
ピルのはじめかたガイドブック、安心ブックが同封されていて
詳しい内容を確認することができます。
なかなかわかりやすい本だったので薬剤師としても服薬指導に使えそうです。

 

怪しい海外のピルではないのか?

全て国内承認薬なので医薬品副作用被害救済制度の対象です。

医薬品副作用被害救済制度については以前ブログで取り上げました。
定期購入で割引などのサービスがあるのか?
私が利用したクリニックフォアでは定期購入にすると15%の割引がありました。

ピルは1ヶ月などで利用することはほぼないと思うので
定期購入で割引になるのは助かります。

ちなみに、この定期購入はもちろんいつでもストップできます。
なので、とりあえず定期便にしておくのがお得だと思います。

 

低用量ピルに対して多い質問

主な副作用については既に記載しているので
それ以外に多い質問についてです。

ピルを服用していると将来妊娠しにくくなるの?

将来妊娠しにくくなるということはありません。

乳がんになる可能性が上がる?

乳癌リスクが増加する可能性は小さい
以前、乳がんになる確率が上がるとの指摘がありましたが、

服用期間にかかわらず低用量ピルによる乳癌の死亡率の増加は認めない。
女性に対しては、低用量ピルの使用によって乳癌リスクが増加する可能性は小さいとの調査結果も出ています。
ただ、まだ確率が優位に高いというデータもあるため今後の調査が気になりますね。

卵巣癌、卵巣嚢腫、子宮体癌のリスクは減少するというエビデンスがあるので
やはり、メリットとデメリットどちらか一方ということはありませんね。

太りやすくなるってほんと?

太りやすくなるということはない

コクラン・レビューでは、低用量ピルと体重増加との間の因果関係は立証されなかった。

というわけで、因果関係はないとされています。
むくみが出る方は稀にいるため、その影響も考えられます。
ここは結構気にする方多そうですよね。

Noriko
というわけで、
日本ではなかなかハードルが高い低用量ピルですが、
女性の選択肢の一つとして
もう少し知られていくといいなと思っています。ではでは〜。

 

アフターピルに関しての記事はこちら

アフターピル最新情報を薬剤師が解説

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生理前にしんどい方はPMSの可能性があるかもしれません。

そんな時は低用量ピルも選択肢に入れてみてね↓

参考:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020
低用量経口避妊薬、低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤 ガイドライン