臭わない湿布を徹底比較!市販薬&医療用のまとめ

Noriko

こんにちは薬剤師Norikoです。
今回も、よく聞かれることについて
まとめていこうと思います!

今回は臭う湿布、臭わない湿布についてです。

 

「仕事中に湿布が臭うとやだな・・・」

そう思っている方は多いようです。
臭いがストレスにならないように、
是非こちらを参考にしてください!

 

ところで、ちょっと昔の話をしますよ!

昔は湿布とは、当然臭うもので
同じ部屋にいると「湿布貼ってるね!」
とすぐにわかるほど、けっこう臭うものでした。

でも最近はあまり聞きませんね。

では、湿布臭いというのは何が原因だったのでしょうか?

 

 



湿布くさいと言われる原因成分

代表的な成分としては3つです。

●サリチル酸メチル

●メントール(又はハッカ油)

●カンフル

 

この中でも、いわゆる湿布くさい!
と言われる成分はサリチル酸メチルです。

今でこそ湿布の成分の種類はとても多いですが、
昔はこのサリチル酸メチルが主なものでした。

その後、臭わない湿布成分として主流になってきたのが

●サリチル酸グリコール

こちらは名前は似ていますが、匂いがかなり抑えられており
昔は臭わない湿布といえばこの成分でした。

 

その後、インドメタシンなど第2世代の成分が市販でも使えるようになり
その後どんどん匂いの強い湿布は消えてゆくか
サリチル酸グリコールに変更され
るようになりました。

 

次に匂いの原因として指摘されるのが
メントール系の成分です。

冷感効果のあるメントールですが、
この成分が多いほどその臭いはキツくなります。

ただ、サリチル酸メチルほど苦手な人は少ないこと
また、このメントールが入っている方がジ〜ンと効いてる感が出ることから
ほとんどの消炎鎮痛外用薬には配合されています。

 

そのため、究極に匂いが少ない湿布というと、
第2世代の中でも、メントールが入っていないタイプになると思います。

 

Noriko
と、簡単にまとめたところで、
市販ではそれぞれどんなものがあるのか見てみましょう。

 

The・シップ!の匂いがする根強い人気の貼り薬

つまりサリチル酸メチルが配合された湿布ですね。

 

Noriko
これは比較的お値段も安いため
小さなプラスタータイプだと
100枚以上の単位で大量に入っているものもあり
まだまだ根強い人気です。

 

痛みというほどじゃないけど。
ちょっとした肩こりに使いたい
そんな方には人気の成分となっています。

特に使い慣れたお年寄りなどは

「これじゃないとね〜」

「これが効くのよね〜」とおっしゃる方がいます。

また寝るときに足の裏に貼ると足の疲れが取れるとおっしゃる方結構います。
(ちょっとお布団に臭いついちゃうかもですけどね・・・)

 

サロンパスシリーズはたくさんありますが
元祖サロンパスはあの湿布の匂い、サリチル酸メチルです。
また

カンフル、メントールも配合されているためなかなかの香りです💦

 

サロンパスと並んで人気のトクホンです。
こちらもシリーズでたくさんありますが、
元祖トクホンはやっぱりサリチル酸メチルです。

こちらも、カンフル、メントールも配合されているためなかなかの香りです💦

 

【第3類医薬品】ロイヒつぼ膏 RT78 78枚

こちらは主成分はサリチル酸メチルですが、
ツボ膏ということもあり、小さな丸いプラスターです。

また、温感タイプでもあり、
いわゆるツボと言われるところに貼って刺激するような感じになります。

カンフル、メントールも配合され、さらにハッカ油も配合されています。
なかなかパンチのある香りかもしれません。

「効いてる〜!」という感じが強いと聞いたこともありますよ。

 

Noriko
ロイヒも最近ではとても種類が増えているので、
使い分けると面白いですね。

 

The・湿布から匂いを和らげた貼り薬

上記の昔ながらの成分
サリチル酸メチルではなく、匂いの少ないサリチル酸グリコール
を主成分とした貼り薬になります。

こちらもお値段がお手頃で
大量に入っているものが多く、

またサリチル酸メチルに比べて多くの商品に配合されているため
選択肢もとても多くなっています。

第2世代以外では、今はこちらがメジャーになっています。

 

サロンパスが好きなんだけど、
やっぱり匂いがね〜という方に人気の臭いの少ないタイプです。

 

【第3類医薬品】トクホンエース 20枚

こちらはトクホンの中でも臭いの少ないタイプになります。
トクホンはこの他にもアロマ系などもあります(後ほど取り上げます。)

 

【第3類医薬品】ハリックス55EX冷感A 20枚

どちらも同じような感じで厚みのあるパップタイプになります。
昔から打身や捻挫など、炎症症状のあるときに使われてきました。
以前はこれらのCMをよく見ましたが、
最近は第2世代が主流のため見なくなりましたね。

第2世代よりもお値段がお手頃なので、
毎日使いには重宝します。

 

効き目重視の第2世代の貼り薬

第2世代の成分として
今、市販薬で購入できるのは

●インドメタシン

●フェルビナク

●ロキソプロフェン

●ジクロフェナク

 

Noriko
これらの成分はサリチル酸メチルのような
湿布独特の匂いはありません。
そのため比較的匂いは気にならいものが多いです。

また、どれも医療用として第一線で使われる成分ばかりなので
効き目もしっかりしており、今は市販でも主力になっていますね。

ただ、若干お値段が高いことがあるので
ちょっとした肩こりなどではなくて、痛みを伴うときに使う感じになると思います。

 

第2世代として 始めに市販されたのがインドメタシンで
バンテリンが有名ですね。

一昔前までは、市販ではバンテリン最強説がありましたが、
最近はジクロフェナクなども出てきたためちょっと影が薄くなりました。

でも、剤形が豊富なことやサポーターなどもあるため
バンテリンシリーズで使っている方も多い印象です。

 

フェルビナク代表としてはフェイタスが人気ですね。
フェイタスにはこの他にジクロフェナク製剤も出ました。

 

こちらはフェルビナクのパップタイプで
さらに温感タイプになります。
急な炎症ではなく、慢性痛などにおすすめになります。

 

より効果を期待したい場合は
こちらのジクロフェナクの方が期待できるかと思います。

またこのフェイタスシリーズは貼り薬に強い久光製薬が作っているため
貼り薬としての基準は高いかなと感じます。

 

【第2類医薬品】ボルタレンEXテープL 7枚

こちらはフェイタスジクサスと同じ成分のジクロフェナクです。
ジクロフェナクといえば、医療用ではボルタレンなので
痛み止めとして知っている方も多いのではないでしょうか。

ボルタレンは医療用ではとても剤形が多いですね。
またNSAIDsの中では鎮痛効果は最強と言われているため、
貼り薬の中でも効果が期待できます。

 

【第2類医薬品】ロキソニンSテープL 7枚

内用の痛み止めとしても人気のロキソニンの外用薬です。

医療用でも主要な貼り薬として人気ですね。

パップタイプもあります。
こちらは炎症があり熱を持った患部におすすめですが、
ハッカ油が配合されてるのでスッと感が強いですね。

 

第2世代の中でも匂いの少ない貼り薬

 

Noriko
第2世代の中でも
特にメントール系の成分を配合していないものは
匂いが少ないということで人気です。効き目もしっかりしたもので、匂いが気にならないものとなると
この辺りが選択肢になるかと思います。

 

臭いが少なくて、市販で強力なものとなると
このボルタレンゼロシリーズになるかと思います。

メントールが配合されていないため
臭いがほとんど気になりません。

 

【第2類医薬品】ロイヒ膏ロキソプロフェン大判 7枚

ロイヒは色々な成分で出ていますが、
こちらはロキソニンと同じ成分で、さらに臭いのないタイプ
そして温感になります。

ロイヒシリーズは温感のものが多いです。

 

ところで、こちらもよく聞かれる
温湿布って本当に暖かいの?についてもまとめていますので
よかったらどうぞ!⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

温シップは本当に暖かくなるの?冬はやっぱり温湿布?

 

 

 

 

番外編

 

Noriko
番外編として、匂いがないのではなくて、
あえてアロマとして香りをつけた貼り薬をご紹介します。

痛みやコリがあると気分も憂鬱になりますが、
アロマではリラックス効果が期待できますね。

鎮痛消炎効果は変わりませんが、
仕事中などは気分をリフレッシュしてくれるかもしれません。

 

【第3類医薬品】トクホン Aroma R 20枚

この他にもせっけんの香りなどもあります。
成分はサリチル酸グリコールのため
第2世代ほどは鎮痛消炎効果は期待できませんが、

肩こりなどには十分だと思います。

 

【第2類医薬品】パスタイムFXこはる 40枚

こちらはアロマの中では第2世代のフェルビナク配合になります。
ちょっとした肩こりというよりは
痛みを伴うような場合、しっかり効果の期待できるフェルビナクがおすすめです。

 

以上のアロマ系3種類は
どれもメントールは配合されています。

 

医療系でも臭わない湿布ってあるの?

医療系ではサリチル酸メチルの湿布は限られており
ほとんどが第2世代と呼ばれる匂いの少ない成分になりますが、

その中でも特にメントールを配合しない
臭わない貼り薬があるのでご紹介します。

 

●セルタッチパップ/テープ

●フェルビナクパップ「オーハラ」「ユートク」「NP」

●ナボールパップ

ナボールはジクロフェナクですが
それ以外はフェルビナクですね。

特に医療用はジェネリック医薬品など添加物が異なり
同じ主成分でも臭うもの、臭わないものがあるのと

さすがに添加物までは把握しきれないので難しいですね。

とりあえず、わかる範囲であげてみました。
他にもご存じの方は是非ご一報くださいm(_ _)m

 

Noriko
パッケージをよく見ると「無臭性」「無香性」などの記載がありますが、
なかなか医薬品集を見るだけではそこまではわからないので
参考になれば嬉しいです

 

パップとテープの違いについてはこちら⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

パップ剤とテープ剤の使い分けまとめ

 

 

 

 

Noriko
というわけで、
今回は臭いに注目して外用薬をまとめてみました。このように気になったことや
質問を受けたことを地味に学んでアウトプットしています。主にインスタでまとめていますので、サクッと参考にしたい方は是非フォローしてくださいね!

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