患者さんにこの薬ってすぐ効くんですか?やめたらどれくらいで効果が切れますか?と聞かれたらどう答えたらいいでしょう?
そもそも1回の服用で効果が出るのでしょうか?
やめてからどれくらいで影響がなくなるでしょうか?
そんな疑問について考えます。
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この薬は1回の服用で効果があるといえる?
1回の服用で効果が出るかどうかは
つまり頓用使用ができるのか?に繋がりますね。
これを知るには、まず定常状態になるかならないかを参考にするとわかりやすいです。
定常状態については前回の投稿でまとめましたので参考にしてください
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この計算式で定常状態にならない薬の場合
全てが当てはまるわけではないですが、
服用のたびに有効血中濃度の達すると予測でき、
最高血中濃度になる時間が一番効果が期待できるとも予測できますね。
もし、有効血中濃度が定められていれば、実際に効き目の出始めもわかるかもしれませんが、
そこまでのデータを出している薬はあまりなさそうです。
モニタリングが必要な薬はわかりやすいですね。
効果が安定するまでにかかる時間は?
これは定常状態の求め方同様
意外にも簡単な式で表すことができます。
定常状態になるまでの時間 t1/2×5 |
(この式に当てはまらない薬もあります)
t1/2は消失半減期です。
これに5をかけるだけで、定常状態に達すると予想できるということですね。
効果が切れるまでにかかる時間は?
こちらは実は先ほどの計算と同じです。
効果がなくなるまでの時間 t1/2×5 |
(この式に当てはまらない薬もあります)
というわけで、
半減期の5倍の時間をかけて効果が安定し、
同じ時間をかけて、薬の影響がなくなると言えます。
これくらい単純だったら、日常の服薬指導でも活かせそうですね!
具体例で考えてみよう
半減期が長く定常状態になるアムロジピンで考えてみようと思います
アムロジン錠(2.5mg)で検討
t1/2(消失半減期):36.5時間 36.5×5=182.5時間 182.5時間=7.60…日間 |
というわけで、
アムロジンは7~8日かけて定常状態に達し、
やめたときも7~8日かけて薬がほとんど消失する
これがわかっていれば、
「今日からすぐに効果が安定するわけではありませんが、
1週間ほどで効果が安定してきますので、効果が現れるまでしっかり続けてみましょう。」
「1週間経っても全く効果が見られないようなら、早めに受診したほうがいいかもしれません。」
薬によって血圧が下がりすぎて中止となった場合
「薬の影響が見られなくなるまで、1週間ほどかかるので、しばらくは低血圧にご注意ください。」
などの服薬指導もできますね。
あくまでおおよその目安なのですが、先にそのことを知っていると
患者さんの安心度も変わってくるのではないでしょうか?
この通りに効果が現れない薬もあるので全てが当てはまるわけではありません。
そして、これは相互作用を考えるときにも役に立ちそうですね。
また、影響がなくなる時間については
定常状態にならなくて、頓用でも同じように参考になりそうですね。
なんでだろ〜?
と思ったので以前学んで投稿しました。
こちらです⬇︎
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薬物動態についてもっと詳しく知りたい方にはこちらの本がおすすめです。
(今回の投稿はこちらの本を参照して作りました。)
もっと難しい計算ができたら薬剤師としてもかっこいいけど
こういう簡単な計算だからこそ日々の仕事に役に立てられそうな気がしますね。
個人的に私は計算が苦手なので助かります😛
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