飲み薬より早く効く便秘薬?便秘用坐薬の特徴 旅行時の便秘にも?

Noriko

今回は便秘薬の中でも坐剤に絞ってお伝えします。

え?便秘薬って飲み薬だけじゃないの?
と思われる方が多いかと思いますが、

坐剤として大きく分けて2つの医薬品がありますので
その違いについてまとめていこうと思います。

 



坐剤としての便秘薬

 

外用薬としての便秘薬には
一般的に坐剤タイプと、浣腸タイプがあります。
浣腸薬はよく知られていますが、

今回は坐剤についてのまとめです。

①炭酸ガス発生タイプ

こちらは、直腸内で炭酸ガスを発生させ
それが刺激になって排便を促すというものです。

詳しい作用機序はこちら↓

直腸内で融解してCO2を徐々に発生し、このCO2により直腸粘膜を刺激、 また直腸を拡張し、拡張反射により排便刺激を与える。また、直腸粘膜に 対する拡張刺激が S 状結腸に伝わり、大腸の蠕動運動を誘発する
妊産婦にも使用が可能とされています。
どれくらいで効果が見られるの?
約10〜30分
Noriko
炭酸ガス系はおおむね10〜30分で効果が現れるとしているものが多いです。
そのため、効果まで10時間前後かかる飲み薬に比べて効き目が早いので
忙しくて時間がないけど、どうしてもスッキリしたいという時に使えると思います。
毎日使ってもいいの?
自然な排便に近いとは言われていますが、刺激により排便を促すため、
使い続けることで、腸が怠けてしまうことがあると知られています。
普段使いではなく、どうしても早く出したいという時に使うのが無難です。
市販でも売ってるの?
医療用と、市販薬があり、どちらも成分は同じです

 

実はどちらも有効成分配合は全く同じです

<有効成分>

・炭酸水素ナトリウム
・無水リン酸二水素ナトリウム

医療用の名前は『新レシカルボン坐剤』

 

Noriko

市販薬としては3つ存在し
どれも大きな違いはありません。

 

炭酸ガス発生タイプの市販薬

【第3類医薬品】新レシカルボン坐剤S 10個

 

【第3類医薬品】ウィズワン坐剤 30個

上記2つはどちらもメーカーは同じゼリア新薬です。

ウィズワンは市販の便秘薬シリーズとして他にも製品がありますが、
そちらに合わせたシリーズの一つと言えますね。

新レシカルボンとどちらもほぼ同じと考えていいのですが、ウィズワンには30個入りがあるので
よく使う方はそちらで検討するのもいいかもしれません。

 

【第3類医薬品】コーラック坐薬タイプ 10個

こちらは便秘薬といえば昔からの代名詞『コーラック』から出ている坐薬タイプです。

こちらも成分はゼリア新薬と同じです。

 

保管について

炭酸ガス発生タイプは温度管理が必要です。
こちらは開封前なら30度以下の室温で保管が可能ですが、
アルミ包装を開けてしまうと15度以下の冷所で保管する必要があります。

医療用は海風に限らず冷所保存です。

そのため、早く聞くからと旅行先に持って行こうとすると
季節によっては持ち運びに適さないこともあります

 

では次にもう一つの成分について見てみましょう!

②ビサコジル

 

Noriko

こちらは、市販では昔から飲み薬として使われてきた成分です。

刺激性便秘薬の成分として知られ
有名どころではピンクの小粒コーラックの成分ですね。

便秘薬といえばコレをイメージする方も多いのではないでしょうか?

 

最近は非刺激性が人気のため
酸化マグネシウムなどが注目されていますが、
以前はセンナやビサコジルなどの刺激性便秘薬が主流でした。

 

今回はこの成分が坐剤として使われているものです。

実は医療用では飲み薬ではなく
坐剤しかありません。

医療用では

『テレミンソフト坐剤』または『ビサコジル坐剤』

として知られています。

作用の仕方は

結腸・直腸に作用して蠕動運動を促進し、排便反射を刺激し、結腸内での水分吸収を抑制し、内容積を増大し、排便を促す

 

どれくらいで効果が見られるの?
早くて3〜5分
または15〜60分程度とも言われています。
ずいぶん差がありますね😅
これは市販薬の説明では早くて3〜5分とあるのですが、
医療用のテレミンソフトのインタビューフォームでは
15~60分の記載があったためです。
Noriko
これは先にご紹介した炭酸ガスのように
物理的な刺激によるものではないため、個人差があるのかもしれませんね。
まあ早く効く人もいれば、
長くても1時間を見ておけば効果の判断ができるかも?といったところでしょうか。
毎日使ってもいいの?
こちらも、連用すると効き目が悪くなってくることがあります。
特に、ビサコジルは刺激性便秘薬として知られるため、
必要な時だけの使用に抑えておいた方が無難です。
医療用と市販薬との違いは?
市販薬の規格は10mgのみ(12歳以上)ですが、
医療用には乳幼児用の規格2mgがあります。
市販薬はあまり種類がなく、それも12歳からの制限があります。
また上限は1日2個までです。
一方で、医療用は、具体的な用量の記載はありませんが、
乳幼児用として2mgの規格があり、小さな子供から使用できます。

ビサコジル坐剤の市販薬

保管について

炭酸ガス発生タイプと異なり

ビサコジルの坐剤の場合は、30度以下なら室温保存が可能です。

 

Noriko

さすがに真夏は室温保存ができませんが、
ほとんどの季節は室温で保管が可能です。

そのため旅行に持って行って旅行先で使うこともできますね。

 

もし坐剤が柔らかく感じた場合は
しばらく冷やすことでまた硬くなるので使いやすくなります。

坐剤のメリットデメリット

 

Noriko
坐剤は成分によってメリットデメリットは異なるとは思いますが、
概ね共通するメリットデメリットについてです。

 

メリット

①効き目が早い

②吐き気や嚥下困難があっても使用することができる

③食事に関係なく使用することができる

④高齢者などいきむことが難しい場合も比較的効果が出やすい

⑤排便の時間帯をコントロールすることができる
旅行時に便秘になりやすい方にも使いやすい。

 

デメリット

①肛門に直接挿入するため初めは抵抗のある人が多い

②使い過ぎると効き目が悪くなることがある
(飲み薬でも成分によって同じことが言えます)

③効き目が早いことで坐剤に頼りすぎてしまうことがある

④吸収される前に出てきてしまうことがある

 

Noriko

メリットとデメリットを考えて

必要に応じて使用するのが重要ですね。

どんな薬も頼りすぎはダメ!

 

 

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